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どうして虫が巨人になったのか。

そんな話です。
■ 今回の裁定についてのあらまし

ゲームをより分かりやすくするため、カードテキストに書かれた種族名の扱いを整理させて頂きます。

今後、カードテキストに書かれた「種族名」または「種族名の一部」は、「種族に○○とあるクリーチャー」として扱われます。

(中略)

このルール裁定は「アウトレイジ」だけではなく、「ドラゴン」や「ジャイアント」などにも適用されます。

今までコッコ・ルピアでアーマード・ドラゴンやボルケーノ・ドラゴン、レッド・コマンド・ドラゴンなどのコストを軽減したり、フレイム・コマンドやガイア・コマンドのコストを百鬼ヤコウで軽減できたのと同じ理屈で、ジャイアントを軽減する西南の超人でジャイアント・インセクトのコストを軽減できるようになったというわけです。








「コマンド」や「ドラゴン」のようなサイクル的な横のつながりを感じさせる種族同士ならともかく、虫が巨人と同じ括りにされたり、キカイヒーローがユウやアツトと一緒にされたりするこの裁定は違和感がすごく、各所で疑問の声が上がっていました。


■ 英語版からみる種族サポートの表記

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(例によってクリックで拡大)

これはディオライオスの左から初期版、再録版、英語版と並べたもので、初期版は「このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、各プレイヤーは自分のクリーチャーを一体ずつ選び、持ち主の墓地に置く。」で再録版は「このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のクリーチャーを一体破壊する。その後、相手は自身のクリーチャーを一体選び、破壊する。」となっています。
これはベストチャレンジャーに再録された際に、処理の順番をわかりやすくするためにテキストが変更されたのですが、ベストチャレンジャーからほぼ二年前の英語版初弾に収録された英語版ディオライオスも「When you put this creature into the battle zone,destroy 1 of your creatures. Then your opponent chooses 1 of his creatures and destroys it.」つまり再録版テキストの書き方になっています。

英語版の方が日本語版よりも後発であるので、英語版のテキストの方が日本語版よりも正確にデザイナーの意図が反映されており、当時現行のルールに忠実であると思われます。DMのテキストの原文が英語なんで当たり前と言えば当たり前の話ですね。

ディオライオスに関しては多人数戦ルール以外ではルール上の影響はありませんでしたが(つまり多人数戦ルールでは「各プレイヤー」かそうでないかで効果が変わってしまうんですけど、今回は割愛)、問題の種族サポートの表記はどうなっているのでしょうか。

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左から初期、再録、英語版となっており、初期も再録も「ドラゴンのコストを2下げる」となっているのですが、英語版では「Your creatures that have Dragon in their race each cost 2 less to summon. (Dragonoids don't count.) They can't cost less than 2. 」となっており、これを訳すと「自分の種族に『ドラゴン』を持つクリーチャー(ただし『ドラゴノイド』を除く)のコストを2下げてもよい」であり、サイバー進化のような表記をとっています。

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これは日本語版で先にマーチング・スプライトが出ていたため、ドラゴンもそちらの表記に合わせたということが窺えます。

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「『ドラゴノイド』を除く」という表記は後に省略されることになりますが、英語版では種族の名称が被ることによる裁定の揺れを始めから想定していたことが窺えます。
英語版DMのカードプールでは「ジャイアント」の進化や専用サポートはありませんが、代わりにジャイアント・インセクトのサポートであるシザーズ・ビートルを見てみましょう。

scissor scarab

「When you put this creature into the battle zone, search your deck. You may take a Giant Insect from your deck, show that Giant Insect to your opponent, and put it into your hand. Then shuffle your deck」
これは種族ジャイアント・インセクトを完全に名指しており、もし仮に「ジャイアント・インセクト・コマンド・ドラゴン」なんていたとしても効果の恩恵を得ることはできません。
英語版初弾がベストチャレンジャーの二年前に発売だと先に書きましたが、既にコッコ・ルピアなどが日版で作られていたということを考えてもこのテキストは「種族に『ジャイアント・インセクト』を含むカード」を指しているのではなく「『ジャイアント・インセクト』のみ」が対象になっていることがわかります。

つまりは今回の裁定である「『ジャイアント』を~」の効果がジャイアント・インセクトにも適用されるというのは、テキストの本来の意図を考えると完全に間違いであるということです。


■ 何が問題だったのか

マーチング・スプライトを出した時点で解釈ではなくエラッタという形で他のドラゴン関連のカードのテキストを修正するべきだった。というか今からでも遅くはないと思います。
ウィザーズのテキスト翻訳ははMTGがそうであったように外注という形を取っており、ウィザーズ翻訳班タカラトミー事務局の連携が上手く取れてなかったことも原因に挙げられます。
ウィザーズはMTGでも翻訳ミスを度々やっており、今年の4月にようやく本社での日本語訳専属スタッフを募集することになりました。

今回の裁定がどう収束するのかはわかりませんが、これ以上混乱することがないことを期待するばかりですね。
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