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DMも今年度で12ブロック目、DMにおけるターニングポイントとはどこであったのかについての考察



話の前に、永劫の探求はご存知でしょうか。
ヤスさんによるTCG界隈の深い考察がされているブログで、知っている方も多いと思いますが紹介しておきます。
今回はそのヤスさんから話を振られたのがきっかけであり、資料の提供やら相談やらでとてもお世話になりました。
また、この記事はサイキック・クリーチャーはどうして導入されなければならなかったのかを受けて書いているので、先にそちらを読んでおくことをお勧めします。


1.売り上げ

まずはタカラトミーの決算短信の年度毎のDMの売り上げを載せておきます。E1とE2だけはタカラトミーの決算資料がまだ出てないのでメディアクリエイトのものを使っており、2013年の3月の数字がまだないのでE2はもう5億くらい上がると思われます。

2002年度(無印):44億円
2003年度(闘魂編):110億円
2004年度(聖拳編):96億円
2005年度(転生編):109億円
2006年度(不死鳥編):52億円
2007年度(極神編):64億円
2008年度(戦国編):109億円
2009年度(神化編):94億円
2010年度(覚醒編):62億円
2011年度(E1):84億円
2012年度(E2):99億円

ヤスさんは売り上げの不調がポケモン完全新作の発売年度と重なっていることに着目しており、僕も概ね賛成なのですが、この数字を別の角度で見れないものかというのがこの記事の起点となります。

売り上げを大きく落とした不死鳥編と覚醒編について、その2つのブロックはDMにおけるどういう立ち位置であったか考察していこうと思います。


2.覚醒編について

覚醒編は超次元ゾーンが導入されたブロックであり、サイキック・クリーチャーのカードパワーと汎用性によりデュエルが根本から変わりました。カードパワーによる実質的なスタンダード落ちが行われたブロックといえます。

TCGというものは軍拡競争であり、カードは基本的にその上位互換カードが作られない限りずっと使われます。既存のカードより何かしら優れていないとそのカードは全く使われないということですね。
そして8年間食材を足して煮込み続けた鍋に少し食材を足す程度では味が変わらなくなった、つまり神化編で既存のコスト論でのデザインがある程度頭打ちになった、そう判断された結果があのカード群であっことが窺えます。

そしてマナコストに対するパワーの計算式は、一度別のゾーンを経由してずらされることになりました。
エピソード1から始まった通常カードのカードパワーの引き上げは覚醒編での超次元をクッションにしていたと言うことです。
覚醒編での超次元、エピソード1での超次元と並行しての通常カードの強化、そしてエピソード2では超次元の新規カードがなくなりより鮮明にマナコストに対するカードパワーの変化を感じるようになりました。逆に言えば通常カードのインフレは比較的ゆるやかに見えるように進められていたと言えます。

漫画の主人公が交代し、カードテンプレートが一新、商品番号もリニューアル、荒ぶるネーミング、DASHゴールデンリストや妙に封入率の低いマドンナなど大きな変化を感じるのはエピソード1ですが、覚醒編こそがDMRシリーズ、エピソード1へ至る前日談「エピソード・ゼロ」であると言えるのです。

また、覚醒編にはいわゆる「メイン種族」というものが存在しないのも特徴です。これは基本セットから始まった転生編(後に書くところの「第一部」)以来であり、エピソード1以降でまた復活しているあたり異例な事態と言えます。
代わりに文明ごとにソウルが振り分けられており、マナ爆誕や連鎖などの新キーワード能力が多く追加され、新たな文明サイクルを積極的に増やす試みのあったブロックでした。


3.不死鳥編について

覚醒編がシステムによる転換点と捉えるならば、不死鳥編は背景、フレーバーでの大きな転換点と言えます。
終末魔導具によって荒廃した転生編から1万年後のDM世界が舞台であり、多くの種族が絶滅し多くの新種族が登場、それまでの舞台は「旧世界」と呼ばれるようになりました。
また、ブロックを構成するエキスパンションが5弾に渡っていますが、これは基本セットブロック以来のことで、基本セットを意識していることが窺えます。

不死鳥編は当時からスタンダード落ちを強く意識していたブロックと言われ、転生編末期に行われたフォーマットであるアフタージェネレーションは、そのための実験、予行演習であると言われていました。
しかし実際には不死鳥編ブロックではスタン落ちも限定構築戦も行われませんでした、なぜでしょうか

AGがユーザーにとって不評であったとしても、不死鳥編限定構築戦が本命であったとすれば、ある程度の反対は押し切って開催したでしょうから、内部的に何らかのエラーを抱えていたと見るのがよさそうです。
池の人も言っていたことですが、タカラトミーとウィザーズの間で意思疎通が取れていなかったという説です。
ウィザーズがスタン落ちや限定環境を意識してデザインしていたのに対して、タカラトミー側がそれをやりたがらなかったのでは?ということです。
そしてそれは2006年3月1日のタカラとトミーの合併により、かなり真実味を帯びています。
転生編当時の企画では不死鳥編の限定構築は予定されていたが、合併の影響でそれがなくなってしまったというわけです。

その後の限定構築戦は不死鳥編~神化編まで行われず、覚醒編のPS限定構築戦から再び公式戦のフォーマットになり、現在に至ります。


4.2つの転換点

覚醒編ではシステムの、不死鳥編では背景世界での大きな転換点であったことを書きました。
では次の転換点はいつ来るのでしょうか。

基本セットブロック~転生編ブロックはDMにおける「第一部」であり、不死鳥編ブロック~神化編ブロックが「第二部」、覚醒編ブロックから現在に至るまでが「第三部」になります。
第一部、第二部ともに4ブロックで構成されており、このままのペースだと次のエピソード3ブロックで第三部・完となります。カモン・ビクトリーのテキストを見る限りエピソード3の次がエピソード4とは限らないみたいですが、どうなることやら。

ルビー/サファイア:2002年11月21日
ダイヤモンド/パール:2006年9月28日
ブラック/ホワイト:2010年9月18日
X/Y:2013年10月予定

上に書いたのはポケモン完全新作の発売年度で、DMの売り上げが不調の年と重なることは前述しましたが、この法則から見るとE3が「第四部」の始まりである可能性もなくはありません。
ポケモン程のビッグタイトルになると、DMのみならず他TCGにも大きな影響を受けるので、そういう時期を狙って大きな転換点を用意してくることは十分にあり得る話です。
卵が先か鶏が先かみたいな話なので怪しい部分ではあると思いますが…


5.まとめ

DMの売り上げが落ちる年はDMにとって大きな転換点であるブロックであることを覚醒編、不死鳥編で示しました。
ここから出される推測は「DMプレイヤーは保守的な考えを持つ人間が多い」ということです。

あまりにもざっくばらんな結論なので捕捉を書きますと、以前書いたボルコン杯の記事と関連するんですけど、デッキタイプというのは本来その時代のカードプールやメタゲームによって常に流動的に変化するものですが、「ボルコンかくあるべき」と考えている人がたくさんいて、それであの変則ルールが成立しているんですけども、それは具体的に言えば「第二部」までのボルコンのことであり、ボルコン杯は「第三部」の超次元DMについていけない、あるいは二部のDMを懐古したいような層の受け皿になっている一面があると思われます。

スタン落ちについて大鍋の喩えを使いましたが、今までの味を大きく変えてしまうような刺激物はあまり求められていないということが窺えます。
逆に言えば、それだけDMは既存のシステムが長く愛され続けているということですね。
これからもDMは変わり続けると思いますが、どう変わるのであれ、愛されるTCGであり続けるのを願うばかりです。
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